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InstagramとMessengerが統合へ WhatsAppからは不満の声?

InstagramとMessengerが統合へ WhatsAppからは不満の声?

Pexelsより

 Facebookが2012年に写真共有ソーシャルメディアサービスInstagramを10億USドルで買収してから8年経った今、Facebookは買収したアクティブユーザー数10億人を突破し、世界トップのソーシャルネットワーキングサービスへと成長している。  昨年頭から噂されていたFacebookの所有する三大SNS、Facebook Messenger, WhatsAppそしてInstagramのメッセージ機能を統合するという案が、今月大きく動き始めた。これらの三つのサービスを合わせると現在、全世界40億人もの月間アクティブユーザーをカバーしており、統合が遂行されれば世界最大のメッセージプラットフォームとなるだろう。この大掛かりなプロジェクトはマーク・ザッカーバーグ氏の長い間の構想の一部であった。  「Facebookのエコシステムにユーザーを取り込んでいくため」と話す彼だが、同時に買収された大手SNS企業たちは皆、買収時には権限は会社自体に残り、Facebook本社は口出ししないと約束された。しかしその後のそれぞれのアプリの成長ぶりを経験し、サッカーバーグ氏の考えが変わったようだ。すでにそれぞれのアプリの創設者たちは、Facebook本社の過干渉が原因か、全員辞職している。 ・世界のメッセージアプリ事情  現在、世界には大手のメッセージアプリが15個ほどある。国によっても分布が異なり日本のLINEや韓国のKakaotalkのように、ほとんどのユーザーが一定の地域にとどまるものもあれば、WhatsAppやFacebook Messengerのように、世界中でグローバルに使用されるものもある。  同時にアメリカなどでは現在もSMSの携帯メッセージも普及しており、ネット上の様々なチャットサービス、Apple社のiMessageやグーグルチャットなど、それぞれのサービスやプロダクト内でのメッセージサービスも数多く存在する。このようにどんどんメッセージアプリの選択肢が増え、以前より多くの人口がスマートフォンやその他の電子機器にアクセスできることによって、メッセージアプリのマーケットはますます競争が厳しくなってくるだろう。  そんな中でのFacebookの発表は、果たしてこの競争に生き残るためなのか。それとも、Facebook経済圏の拡大のためなのだろうか。 ・最初はInstagramとFacebook  統合は段階的に、今月はInstagramとFacebookサービスから派生したFacebook Messengerのメッセージ機能の統合から始まる。すでにInstagramのアプリ内アップデートで、Facebook Messengerとの統合機能の承諾を得るものがアップロードされている。現在はまだ承諾有無の選択のみとなっていて、メッセージ自体の統合機能はまだ作動していないが、今月中に開始されるだろうとのことだ。  現在のInstagramのダイレクトメッセージ機能は写真、動画、GIF、顔文字は送れるものの、保存機能や特定返信機能がなくタイムライン式に流れていくシンプルな形式となっている。統合が始まることによって、Instagram内でFacebook Messengerで使用されていたのと同じカラフルなスタンプ機能や返信機能などのメッセージインターフェースにアクセスが可能となる。 ・WhatsAppは不満?  しかしこれらの統合に、あちこちから不満の声もある。上記にもあったように、すでにFacebook本社の干渉から逃げるようにして、アプリの創設者たちがいなくなったのと同時に、Facebookはそれぞれのアプリに以前より頻繁に提案などが多くなった。WhatsAppは現在統合されようとしているSNSの中で、唯一デフォルトでエンドツーエンド暗号化(E2E暗号化)を適用しているサービスで、最低限のユーザーデータの保有とメッセージデータの放棄に努めている。  プライバシーやデータへの不正アクセスが問題になり、プライバシーの持つ価値というのは年々高まっている中で、WhatsAppは一般アクセスの多いメッセージアプリの中でもプライバシーを重視している。他のアプリと統合されることでWhatsAppの特徴であり、売りでもあるセキュリティという要素が削がれることになるのかもしれないという懸念が、多くの従業員からあがっている。  これらの統合は、Facebookの実名登録のアプローチとInstagramの匿名性、WhatsAppの軸であるセキュリティ機能に大きな影響を与えることになるだろう。これらのアプリが別々に存在しているのには、それぞれのアプリの特徴をユーザー側が使い分ける選択肢を提供するためにある。それを無くそうとしているFacebook本社の動きは、私たちの選ぶ権利をも奪ってしまうのではないだろうか。