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「派閥の重荷」前途多難 菅自民総裁、看板倒れ憂慮も 識者

自民党総裁選で圧勝した菅義偉官房長官は、「地方出身・たたき上げ」「非世襲・無派閥」が金看板だが、専門家は「独自色を出すのは容易でない」と指摘。  国政運営には苦労が多いと予測する。  「この勝ち方は危うい」。そう話すのは自民党政治に関する著作も多い一橋大の中北浩爾教授(日本政治史)。「派閥主導で勝利の流れがつくられたが、配分ポストの数は限られる。難しい組閣作業になる」と指摘する。岸田氏が2位となった結果も「石破氏をつぶすため誰かの意向が働いたのではないか」と推測し、派閥の力学が強く作用した選挙戦だったと振り返った。  政権運営では「党内基盤が弱い以上、世論を味方に付けないといけない」とし、苦労人を印象付けたり、若手登用による世代交代や改革色を打ち出したりして、国民にアピールする手法を予測。「一番の後ろ盾は選挙の勝利。タイミングは今しかないのでは」と、解散総選挙が近いとの見方を示した。  鳥取県知事や総務相を務めた片山善博早稲田大大学院教授も「勝ちすぎ。人事の不満は不協和音の元になる」と指摘。地方票まで雪崩を打った選挙結果は「匿名性の高い党員投票がなくなり、にらまれないよう勝ち馬に乗ろうとする意識が強く働いたからでは」と分析する。  地方出身を売りにする菅氏だが、片山教授は「実績というふるさと納税やGo Toキャンペーンは、税金頼みで持続可能性がない。真に地方の底力を引き出すものではない」と厳しく評価。組閣についても「派閥均衡の上、世襲議員が多い顔ぶれになりかねない。偶像化されてきたイメージが剥がれる結果にならなければいいが」と懸念した。人事を中心とした官邸主導については「菅氏の力の源泉で変わらない」と予測。「官僚の息苦しさはさらに続くだろう」と憂慮した。