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「菅カラー」控えめ、手堅く外交デビュー…初の国連演説

「菅カラー」控えめ、手堅く外交デビュー…初の国連演説

(写真:読売新聞)

 菅首相は26日朝(米東部時間25日夕)、国連総会で事前収録のビデオ映像による一般討論演説を行い、国際会議で外交デビューを果たした。演説は、安倍内閣以来の日本の対外支援や外交方針を説明する場面が多く、手堅い反面、「菅カラー」は控えめだった。 ■薄い独自色  「今回の(新型コロナウイルスの)危機も協力を深める契機としたく、連帯を呼びかけたい」  首相はビデオ演説でこう訴え、各国共通の課題である新型コロナ対策に最も時間を割いた。残りは「自由で開かれたインド太平洋」や「積極的平和主義」など安倍前首相が掲げた外交方針をほぼ踏襲し、新たな外交戦略は打ち出さなかった。  9月16日の就任直後で「準備不足」(政府関係者)だったという事情もあり、無難に演説を乗り切ることを優先したとみられる。  安倍氏の演説では、谷口智彦内閣官房参与(当時)ら英語に堪能なスピーチライターが原稿を用意し、具体的なエピソードを交えて「見せ方」を工夫した。首相には今のところこうした側近が不在で、今回の演説は外務官僚が中心となって作成されたという。 ■リモート外交  首相は就任後、新型コロナの影響で対面の首脳会談ができない分、各国首脳と立て続けに電話会談を重ねて、精力的に「リモート(遠隔)外交」をこなしている。もともと外交の経験不足がアキレスけんともいわれており、周囲の不安を払拭(ふっしょく)する狙いもありそうだ。  首相は一連の電話会談を、同盟国の米国と「準同盟国」と位置づけるオーストラリアから着手した。その後はドイツや英国などの先進7か国(G7)、「インド太平洋構想」で重要なインドと続き、価値観の近い国を重視した。  一方、韓国や中国など懸案を抱える近隣国とも会談を重ね、バランスにも配慮しており、「地味だが戦略的に外交をこなしている」(自民党幹部)と一定の評価を得ている。 ■菅カラー  今後は首相が独自色をどこで打ち出すかに注目が集まる。  国連演説では「日本自身も喫緊の課題としてデジタル化に取り組んでいく考えだ」と語り、自身が主導するデジタル化政策をさりげなく海外にアピールした。政府関係者は「発信力不足をいかにして補うかが首相の課題だろう」と指摘する。