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杉田水脈氏の議員辞職求める署名に9万筆近く 「激しく性差別的」と自民党にも対処求め

杉田水脈氏の議員辞職求める署名に9万筆近く 「激しく性差別的」と自民党にも対処求め

衆院本会議に臨む杉田水脈議員=2018年11月20日撮影

性暴力被害者への支援事業を巡る自民党の杉田水脈衆院議員の発言に、抗議の動きが広がっている。 議員辞職を求めたオンライン署名はすでに9万筆近い。自民党内からも、橋本聖子・男女共同参画相が9月29日の会見で厳しい指摘をした。 杉田議員の発言があったとされるのは9月25日。自民党本部で開かれた党内の会議で、性暴力被害者への支援事業をめぐって「女性はいくらでもウソをつける」と発言したと報じられた。 杉田議員本人はブログで否定しているが、複数の出席者が発言を確認したと共同通信が報じている。

緊急フラワーデモ、署名も

杉田水脈氏の議員辞職求める署名に9万筆近く 「激しく性差別的」と自民党にも対処求め

9月26日にオンラインで緊急開催されたフラワーデモ

いち早く声をあげたのは「フラワーデモ」主催の団体だ。2019年に性犯罪での無罪判決が相次いだことをきっかけに始まったデモは、性犯罪の被害にあった当事者も多数参加し、現在は全国47都道府県で毎月開催されている。9月26日夜、オンラインで緊急のデモを開催した。 呼び掛け人で作家の北原みのりさんは、オンラインデモの冒頭で「杉田氏の発言はセカンドレイプであることは間違いなく、激しく性差別的。性暴力根絶に向けて世論を変えようと被害者たちが必死で動いてきたことを後退させるひどい発言」と怒りを表明。 さらに、ブログで否定した杉田議員について「自民党政権の中で『やっていない』『言っていない』『そういうつもりじゃなかった』と言えばなかったことになることをずっと見てきた」とも批判。 「(被害者の)どうせ語っても聞いてもらえない。信じてもらえないという諦めで声が潰されてきた。これ以上声を潰すようなことを国会議員がする罪は大きい」と話した。 フラワーデモは、杉田議員の謝罪や議員辞職などを求めるオンライン署名も実施。29日夕方時点までに9万筆近くが集まっている。 北原さんによると、当初は自民党の野田聖子幹事長代行に面会を呼び掛けていたが辞退の連絡があった。今後は橋本・男女共同参画相にもアプローチし、自民党として対処するよう抗議運動を続けて行きたいとしている。 また、杉田議員の発言について、「必ず録音があるはず。否定しているなら証拠を公開すべきだ」とも話している。

杉田議員の発言は

杉田議員は9月25日、自民党本部で開かれた党内の会議で、性暴力被害者への支援事業をめぐって「女性はいくらでもウソをつける」と発言したと報じられた。 朝日新聞デジタルなどによると、杉田議員は性暴力被害者のための「ワンストップ支援センター」について、事業を民間委託ではなく、警察が積極的に関与するよう主張。「女性はいくらでもウソをつけますから」と被害の虚偽申告があるかのように発言した。出席した複数の関係者が証言しているという。 杉田議員は9月26日、公式ブログに「一部報道における私の発言について」と題した記事を投稿。「女性蔑視を意図するような発言はいたしておりません」と反論した。 しかし波紋は広がり、28日には共産党が議員辞職を求めた。NHKによると、小池晃書記局長は「ひどい女性差別で、許しがたい発言と言わざるをえない。杉田議員をこのまま放置するのであれば、党の責任が問われる」と述べた。 自民党内からも批判の声が上がった。朝日新聞デジタルによると、橋本聖子・男女共同参画相は29日の会見で、杉田議員の発言は支援センター職員の努力を「踏みにじるような発言であり、非常に残念だ」。「自民党として適切な措置をするべきだと考えている」とし、党としての対応を求めた。

これまでも人権意識に欠けた発言

杉田議員はこれまでも、人権意識に欠けた、差別的な発言を繰り返してきた。 「新潮45」2018年8月号に寄稿した文章「『LGBT』支援の度が過ぎる」では、「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」などと持論を展開。批判が相次いだ。自民党は「個人的な意見とはいえ、問題への理解不足と関係者への配慮を欠いた表現がある」と公式サイトに掲載し、本人にも指導した。 また、元TBS記者から性行為を強要されたと訴えているジャーナリスト・伊藤詩織さんについてBBCの番組で「女として落ち度がある」と言及。伊藤さんは、杉田氏が自身を誹謗中傷する複数のツイートに「いいね」をしたとして、損害賠償を求めて東京地裁に提訴している。 このほか、待機児童問題やシングルマザー支援、選択的夫婦別姓などについての発言でも物議を醸したことがある。

女性がウソをつく」は典型的な「レイプ神話」

また、北原みのりさんは杉田議員の発言「女性がウソをつく」は「典型的なレイプ神話だ」と解説する。 「レイプ(強姦)神話」とは、強姦や性的暴行事件について広く信じられている偏見や誤解のこと。多くの人の意識に刷り込まれている「神話」によって、被害者の落ち度を責めたり、逆に被害者が助けを求めることが困難になっていると考えらている。 WHOが公開している性暴力被害者のための法医学的ケアガイドラインは「典型的なレイプ神話」として挙げられている誤解の3つめに「女性がウソをつく」を紹介。「虚偽の報告をしている割合は非常に低い」と正されている。 北原さんは「国際基準で明らかに誤解だと紹介されていることを国会議員が知らずに言っているのは恥ずべきこと。日本社会が性差別に寛容であることが背景にあり、変えていかなければならないこと」と指摘した。